アムールハリネズミの生態と見つけ方
アムールハリネズミは、本来日本に生息する種ではありません。
しかし1980年頃から、ペットのハリネズミが野生化し、繁殖を行っていることが確認されました。
その強靭な防御力で、外敵から身を守り、現在も数を増やしていると考えられます。
アムールハリネズミについて
学名:Erinaceus amurensis
分類:ハリネズミ目ハリネズミ科ハリネズミ属 アムールハリネズミ
体長:25cm~32cm
体重:500~900g
分布:神奈川県、静岡県、その他本州一部(海外では東アジア~北東アジア)
アムールハリネズミは過去、ペットとして流行った時期がありましたが、大型で、30cmほどの大きさになることから、より小さいヨツユビハリネズミにブームが置き換わりました。
そのため、アムールハリネズミを野生に放つ飼育者が増えたことが、アムールハリネズミの野生化に繋がっています。
アムールハリネズミは本来、中国などのアジア東部に生息することから、環境・気候がよく似た日本でも繁殖してしまっています。
良くない情報として、2016年の研究報告では、野生のハリネズミはほぼ間違いなくダニに寄生されているということで、感染症を媒介する可能性も示唆されます。
アムールハリネズミの生態
行動
公園,林,農地,湿地、森林などいたるところに生息可能です。
夜行性のため、夜に行動します。
冬になると冬眠し、30℃を越える気温になると夏眠します。
寿命は5~8年です。
餌
昆虫、小型の爬虫類(トカゲ、ヤモリなど)、小型の両生類(カエルなど)、クモ、ミミズ、鳥の卵・ヒナなどを食べます。
基本的には肉食寄りの種です。
繁殖
産卵は夏ごろで、一度に3~6匹ほどの子を生むと言われます。
アムールハリネズミの見つけ方
アムールハリネズミは、現在、静岡、神奈川で野生化しており、栃木、富山、長野、岩手でも目撃例・捕獲例があります。
この中で特に生息個体が多いとされているのが、静岡県東部、特に伊東市であるとされています。
さらにいろいろな発見報告を紐解いていくと、割と伊東市全域で目撃情報があるようですが、伊豆高原に特に多いということです。
そのため、アムールハリネズミの探索方法としては、まず伊東市(できれば伊豆高原)の適当な林道を、暖かい季節の夜に歩いて探してみましょう。ただし暑すぎても行動しないようで、見つかりません。また、昼間は巣で寝ているはずなので見つかりません。
生き物の動く音に耳を澄ませながら、歩きましょう。
アムールハリネズミは昆虫などの小動物を餌とするため、山道の街灯近くで、光に集まってきた虫を狙っている可能性があります。
これまでの報告を参考にすると、この方法で夜数時間ほど散策すれば、高い確率で出会えるようです。
ただし、アムールハリネズミは特定外来生物に指定されているため、飼育はもちろん、運搬も禁止されています。
見つけても捕まえないようにしてください。
私もまだアムールハリネズミを探しに行ったことはありませんが、近いうちに行きたいとは思っています。
まとめ
アムールハリネズミは本来東アジアの動物ですが、日本では一部で野生化してしまっています。
その見つけ方は、暖かい季節の夜、静岡県伊東市の適当な山林沿いの道を歩くことです。
虫が集まる街灯など光がある場所をより重点的に探し、動く音にも耳を澄ませるようにします。
外来種とはいえ、野生のハリネズミを見つけたら感動するでしょう。
ぜひ一度お試しあれ。
最後になりますが、アムールハリネズミ以外の哺乳類の生態・見つけ方もこちらでまとめています。良かったら覗いてみてください。
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