天川村の高山で出会った生き物【2020年夏】

天川村の高山で生き物探し【2020年夏】

夏は暑いですよね。

ということで避暑も兼ねて奈良県の奥地、天川村まで川遊びに行ってきました。

天川村は奈良県紀伊山地の高山地域に位置する村で、集落の標高も800メートルほどとかなり高い場所です。

そのため、平地に比べても5℃ほど低い気温となり、夏でも快適に過ごすことができます。

その天川村を流れるのが天ノ川といういかにも神秘性の高そうな川です。

そしてその名前に負けず、天ノ川とその支流の川は非常に美しく、エメラルドグリーンに輝きます。

そんな自然あふれる天川村で出会った生き物たちをご紹介します。

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魚類

魚の群れ

天ノ川の魚の群れ
天ノ川の魚の群れ

天川村を流れる天ノ川を覗き込むと、場所によって魚をたくさん見ることができます。

アユだかアマゴだか分かりませんが、美味しそうなサイズの川魚たちが群れになって泳いでいました。

川遊びをしている人たちもたくさんいますが、釣りをしている人たちも同じくらい良く見ます。

この魚たちを釣っているのでしょうか。

小さい魚

天ノ川にいたハゼの仲間
天ノ川にいたハゼの仲間

川まで降りてみて川の中を覗き込むと、今度は小さな魚たちがたくさん目に入ってきます。

ハゼの仲間やメダカみたいな魚など、数センチの魚が石の上や草のかげ、(タイドではないですが)プール状の場所など、ところどころで見られました。

あとはオタマジャクシもいました。

昆虫など

ミヤマカワトンボ

ミヤマカワトンボ
ミヤマカワトンボ

山地の渓流に見られる巨大なカワトンボ、ミヤマカワトンボです。

体がブルーに輝き、翅は赤っぽい褐色で非常に美しいです。

サイズも7cm前後になる種で、見ごたえがあります。

天川村の渓流ではいたるところで飛び回っていました。

クラカケカワゲラの仲間の幼虫

クラカケカワゲラの幼虫
クラカケカワゲラの幼虫

虫があまりいるように見えない渓流ですが、実はここは虫の宝庫です。

沈んでいるあらゆる石の下にトビケラやカワゲラなど、昆虫の幼虫が潜んでいます。

中には親指サイズもある巨大な個体もいます。

虫が苦手な人は川底に沈む石をひっくり返さないようにしましょう。

ちなみに画像は3cm程度はあるだろうと思われるクラカケカワゲラの仲間の幼虫です。

サカハチチョウ

サカハチチョウ
サカハチチョウ

さて、山の方に目を向けると昆虫たちがたくさん姿を見せます。

面不動鍾乳洞に向かう道すがら出会ったのは、サカハチチョウです。

山地でよく見るタテハチョウの仲間ですが、低地ではまず出会うことがありません。

春型と夏型で全く模様が異なることで知られ、春に見られる個体はオレンジの斑状の模様がありますが、夏型ではオレンジの斑状の模様は完全になくなります。

アカスジキンカメムシ

アカスジキンカメムシ
アカスジキンカメムシ

天川村集落の民家の壁に、美しく大きなカメムシの仲間、アカスジキンカメムシの姿がありました。

なんとも趣のある鈍い光沢があるカメムシです。

大型なので見ごたえもあります。

オオオバボタル

オオオバボタル
オオオバボタル

天川村の洞川付近ではゲンジボタルが有名ですが、他の種類のホタルも生息します。

面不動鍾乳洞への道中では昼行性のホタルであるオオオバボタルを見つけました。

光らないホタルで、模様はヘイケボタルに似ています。

なお、オオオバボタルは山地に住むホタルです。

オオセンチコガネ

オオセンチコガネ
オオセンチコガネ

洞川近くの山中ではオオセンチコガネに出会うことができました。

よく似たセンチコガネに比べて遭遇率は低く、グリーンに輝く体色は感動するほど美しかったです。

紫だったり赤だったり青だったり、地域によって様々な色の個体に出会えるので、何度でも会いたい昆虫の一種です。

こんなきれいな虫ですが、動物の糞を食べる糞虫の一種です。

ヒグラシ

ヒグラシ
ヒグラシ

「カナカナ」と鳴くセミの仲間、ヒグラシが山中や渓流沿いでハーモニーを奏でていました。

秋のイメージのセミですが、梅雨明け直後にこれだけたくさん出ているんですね。

ザトウムシの仲間

ザトウムシ
ザトウムシ

川に入る前の準備運動として、ちょっとだけ登山道を歩いた時、手をかけようとした手すりにいたこいつはザトウムシの仲間です。

あと少しでつぶしてしまうところでした。

ザトウムシは小さな体から針金のような細長い足が生えている生き物で、一見クモのようですが、クモとは違う生物です。

山に登ると良く目にします。

おまけ

ついでに天川村に向かう途中に寄った田んぼで出会った生き物も紹介します。

ヒバカリ(ロードキル)

ロードキルされたヒバカリの死骸
ロードキルされたヒバカリの死骸

低地の田んぼ脇の道路にヒバカリの死骸を見つけました。

ヒバカリは小型のヘビで、ロードキルされていても気づかないことが多いですが、実際はかなり被害にあっていると思われます。

近くに生きた個体がいないかと10分くらい探してみましたが見つかりませんでした。

トノサマガエルの子供

トノサマガエルの子供
トノサマガエルの子供

ヒバカリは見つかりませんでしたが、まだ1~2cmほどの小さなトノサマガエルがたくさんいました。

これくらいのサイズならヒバカリの良いエサでしょうね。

まとめ

今回は奈良の元秘境であり、最近は避暑地としての人気も博している天川村に避暑に行ってきたので、そこで出会った生物たちをご紹介しました。

川には魚も虫もたくさんいましたし、山にも虫は多かったです。

このあたりは哺乳類も豊富で、ニホンジカもたくさんいると思います。

あとはツキノワグマが生息しているはずなので一応注意した方が良いです。

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Posted by lunalion