海の生き物に会いに行こう!
すべての生き物の原点となった「海」にはたくさんの生き物が生息しています。
魚、貝、カニ、イカ、クラゲ、ウミガメなどなど、あげていくときりがありません。
そしてそれぞれの生き物たちが、特徴的な生態・形態で生活しています。
日本は四方が海に囲まれており、南は亜熱帯の沖縄から、北は亜寒帯の北海道まで、多種多様な海を楽しめる恵まれた環境であると言えます。
また、日本近海の特筆すべき点としては「黒潮」があげられます。
南の海から流れてくる暖流である黒潮は、南の海の熱帯魚たちを本州の沿岸まで連れてきてくれます。
黒潮にのって流れてくる魚たちのことは「季節来遊魚」や「死滅回遊魚」などと呼ばれます。
このように、日本人は恵まれたことに、温帯である本州に住んでいながら、南国の熱帯魚たちといとも簡単に出会うことができてしまいます。
ここでは(主に本州で出会える)海の生き物について簡単にまとめています。
読んでいただいた方が海の生き物たちに興味を持っていただけたら幸いです。
海の生き物探索記
海水魚をはじめとした海の生き物の魅力を語るのであれば、経験をオープンにするのがはやいかと思います。
そのため、まずは主に備忘録的にまとめてきた海の生き物の探索記をまとめます。
読んでいただければ、本州をはじめとした海でどんな魅力的な生き物がいるのかを理解する一助になるかと思います。
ちなみに私はダイビングはほとんどせず、水深数メートルのシュノーケルか、海に入らずタイドプールや漁港での生き物観察・採集がメインです。
理由としては、気軽にできること、時間に束縛されないこと、生き物を採集できる環境であることを優先しているからです。
和歌山県串本での探索記
串本をはじめとした南紀は死滅回遊魚採集のメッカで、私も数年前から毎年串本の海に行っています。
それまでは関東の海(房総半島や三浦半島)に行っていました。
確かに関東では見られない魚がいたり、サンゴ礁があったりというメリットはありますが、正直それほど変わらないとも思っています。
ポイントを知っていることもあり、たぶん房総で採集した方が成果は出ると思っています。
沖縄での探索記
沖縄は漁港も磯もサンゴ礁も美しい魚たちにあふれています。
探せば探すほど、無尽蔵に珍しい魚たちと出会えます。
日本人はハワイなど外国の海が大好きですが、ぶっちゃけ沖縄の海は世界有数の質で、外国に勝るとも劣りません。
グアムでの探索記
グアムは一年中海遊びが楽しめる常夏の国で、沖縄と大差ない費用で遊びに行けます。
そしてリーフに囲まれたビーチは遠浅で穏やか、綺麗な魚たちも数多く見られます。
オーストラリアでの探索記
オーストラリアには世界最大のサンゴ礁、グレートバリアリーフがあります。
グレートバリアリーフまで行くのであればダイビングの方がいいかもしれません。
本州で出会える海の生き物
さて、ここからは本州の海の最大の魅力「死滅回遊魚」をメインにお話していきます。
死滅回遊魚とは黒潮に乗って南の海から流れてくる魚たちの稚魚のことです。
なぜこんな物騒な名前がついているかというと、南国の熱帯魚たちは本州沿岸の厳しい冬の寒さを乗り越えられず、死んでしまう個体が多いからです。
近年は温暖化の影響か、目に見えて冬を越して成長している死滅回遊魚たちが増えてきており、もはや死滅回遊とは呼べないだろうということで、「季節来遊魚」と呼ばれたりもしています。
死滅回遊魚たちは南国のお魚ですので、青や黄色に輝き、まるで日本の魚ではないかのような色・形をしています。
そんな死滅回遊魚たちが、ちょっと足を伸ばして遠出すると、手の届くところにいるのです。
関東で採集できる海水魚
本州、特に黒潮の影響を受けやすい南紀や南房総、伊豆では、夏になると死滅回遊魚をはじめとしてたくさんの海の生き物が集まります。
特に夏の磯はカラフルに色づきますが、その中で採集家たちが愛してやまないのが「チョウチョウウオ」の仲間たちです。
関東でも数種は安定して毎年出現し、あらゆる磯で主役となります。
最も数が多いナミチョウ、白色が映えるトゲチョウチョウウオ、漁港につきやすいハタタテダイやセグロチョウチョウウオなどがあげられます。
また、宝石のような青い輝きを持つソラスズメダイは漁港や磯で群れて子供たちを喜ばせます。
実はスズメダイの仲間であるクマノミは大きなイソギンチャクとセットでひらひらと泳いでいます。
かわいさの塊のようなハコフグはさかなクンが頭にかぶっていることもあり、誰もが知っています。
青黒い体にサザナミ模様が入ったサザナミヤッコは本州の海のアイドルです。
漁港では擬態している魚も多く見られ、枯れ葉のようなナンヨウツバメウオにマツダイ、小枝のようなオニカマスなどが海面の浮遊物に混じっています。
長いヒレが美しい、だけど強い毒をもつミノカサゴ、歩く魚とも言われるカエルアンコウも磯で見られる可能性があります。
本州の海でトップクラスの格好良さを誇るツノダシやイトヒキアジは漁港で目にしますが素早いので採集は大変です。
黒くて小さい魚が玉になってうごめいていたらそれはゴンズイと言う魚の塊、ゴンズイ玉です。
冬になると丸くてかわいいダンゴウオが現れます。
ここでは代表的な、関東で採集・観察できる可能性がある魚たちを上げてみましたが、実際に海に行くと、なかなか魚を見つけられないと思います。
大事なのは情報収集と経験です。
海水魚の採集
それでは死滅回遊魚を発見し採集するにはどうしたらよいのでしょうか。
死滅回遊魚の採集には情報と知識が不可欠です。
そして、最終的にはテクニックがものをいいます。
以下の記事に最低限の知識をまとめてみたので参考にしてください(※初心者向けです)。
あとは磯採集における網についても以下の記事でまとめています。
海水魚の飼育
海水魚の飼育は、とても魅力的である一方、難しさがあります。
海水を作り、その水質を維持する必要があるうえ、海水魚は一般的にテリトリーを主張して喧嘩しやすい傾向があります。
そのため、サンゴ礁で綺麗な魚たちがあふれているような光景を自宅の水槽で再現するのは難易度が高いのです。
とはいえ、ちゃんと構築された理論に則って設備を揃え、水槽を立ち上げ、世話をしていれば難しい海水魚も長期飼育が可能になります。
特に飼育が難しいチョウチョウウオの仲間の飼育方法について下記のページでかなり詳しくまとめています。
同じ方法でチョウチョウウオ以外の多くの海水魚も飼育することが可能です。
クマノミやスズメダイ、ベラの仲間なんかは飼育が容易な種が多いため、海水魚初心者はこれらの魚から始めてみて、慣れてきたら魚種を増やしたり飼育が難しい魚を導入していくのがいいと思います。
まとめ
今回は海の生き物の探索や採集についてまとめました。
最後まで読んでくれた方は少しは海の生き物に興味をもってもらえたでしょうか?
死ぬほど暑い近年の夏を嫌いな人は多いかもしれません。
海の生き物の魅力を知ると、夏が待ち遠しくなりますよ。
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