【遠音別川】知床でサケの遡上を見るための最高の場所
秋の知床と言えば、その醍醐味はサケ(シロザケ)やカラフトマスの遡上になります。
外海に出て行ったサケやマスたちが、長旅の末、ふるさとの川に帰ってくるという自然の神秘を、みなさん自信の目で体験していただきたいと思い、北海道知床におけるサケやマスの遡上を見ることができる最高の場所である、遠音別川(オンネベツ川)をご紹介いたします。
魚たちの遡上を見ることができるシーズンとしては、8月~11月ごろにかけてです。
8月~9月ごろにカラフトマスが、少し遅れて10月~11月ごろにサケが川を遡上します。
そして彼らの遡上を間近で見ることができる場所こそが、遠音別川サケ・マス遡上観覧施設のある遠音別川なのです。
遠音別川(サケ・マス遡上観覧施設)への行き方
サケやカラフトマスの遡上が観察できる遠音別川への行き方をご紹介します。
知床半島の西部海岸沿い、国道334線を走っていると遠音別川があります。
このとき、国道334号線の山側に少し広いスペースがあり、そこに車を駐車することができます。
そこから、国道334号を渡ると、海に出ることができます。
そのまま、海岸を進めば、川まで降りることができます。
遠音別川サケ・マス遡上観覧施設の方向に進んでも、川の近くまで下りることができ、整備された足場がありますが、海岸から近づいた方が間近で見ることができました。
なお、遠音別川サケ・マス遡上観覧施設の建物の中には入ることはできません。
遠音別川で実際にサケを観察してみた
2019年の秋に実際に観察しに行ってきたので、実際の遠音別川がどんな場所か紹介します。
まず、国道334号沿いの広いスペースに車を駐車し、道路を横断し、海岸に出ます。
人通りが少ない道なので、信号なども少なく、車はガンガンとばしているので、気を付けて渡るようにします。
遠音別川ではヒグマがちょくちょく出没します。
大好物のお魚たちが山ほどいるのですから当然です。
時に釣り人の食べ物や釣った魚を持って行ってしまうそうです。
それくらいで済めばまだましですが、襲われたらひとたまりもありませんので、クマがいないか注意しながら行くようにしてください。
川には当然、釣り人もたくさんいます。
川自体は釣りが禁止になっているので、ちゃんとみなさんルールを守って海に向かって釣りをしています。
オホーツク海の幸はおいしいでしょうね。
川に行くと、大量のサケやカラフトマスたちのお出迎えです。
流れがあって少し見えづらいかもしれませんが、白かったり黒かったりするのは全て魚です。
9月ごろのベストシーズンは一面カラフトマスの黒で埋め尽くされます。
中には体が真っ白の個体がちょこちょこ見られます。
彼らは全身全霊で、最後の力を振り絞って川を上るので、がんばっているうちに、岩などに体をぶつけて傷を負ってしまい、その部分が白くはげてしまいます。
心なしか、泳ぎにも力がこもっていないような、、、
川はそれほど太くない、小さな川なのにもかかわらず、大きな魚が大量にいるので、すぐ目の前、手の届くような距離にも、時として接近します。
大迫力です。
むしろ恐怖感さえ感じます。
サケやカラフトマスは最後の力を振り絞って出産すると、残る運命は死だけです。
そのため、知床の川ではいたるところで魚の死体を目にします。
しかしその死体も決して無駄にはなりません。
力尽きたサケの死骸はカラス、クマ、キツネ、虫などの栄養となり、木々の養分となります。
このようにサケやカラフトマスの遡上は知床の自然に大いなる恵みをもたらします。
川には鳥たちも訪れていました。
カワガラスです。
おそらく川にいる黒い鳥だから「カワガラス」と名付けられたのでしょうが、安易ですね。
カラスじゃないですし。
ウミネコもいました。
オオセグロカモメやウミネコなど、知床ではカモメがたくさん見られます。
まとめ
今回はサケやマスの遡上を間近で観察することができる絶好のスポット、遠音別川をご紹介しました。
サケは4年、カラフトマスは2年外海で旅をしてきた個体たちです。
特にサケはオホーツク海を出て、ベーリング海、アラスカ湾まで行きます。
もうそこまで行ったらほぼアメリカです。
それで故郷の川まで戻ってこれるなんてまさに神秘ですよね。
みなさまもこの感動をぜひご体感ください。
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