大台ヶ原攻略(Bコース)
豊かな自然が残る大台ヶ原は、日本100名山、秘境100選、森林浴の森100選などに選ばれるなど、高い評価を受けている森・山です。
実際、爽快感抜群で、見どころも多く、森の中、笹原、立ち枯れ地帯、断崖絶壁、美しい渓流など、たびたび景色も変わり、楽しめます。
そして、ニホンジカ、ニホンカモシカ、ツキノワグマなどの哺乳類をはじめとして、生態系も豊かです。
コースはいくつもあり、初心者向け~上級者向けまで、自分に合わせて選択できます。
私は、Bコースを回ってきたので、大台ヶ原Bコースについて詳しくご説明させていただきます。
一応、上北山村のwebページ上では中級者向けとなっていますが、登山初心者でも休憩をはさみつつゆっくり歩けば5時間程度で特に問題なく走破できると思います。
しっかり遊歩道は整備されていて、ハイキング気分で遊びに行ける場所になっています。
大台ヶ原のアクセス・駐車場
大台ヶ原は奈良県紀伊山地の山奥深くにあります。
このあたりはまさに秘境と言える場所ですが、大台ヶ原はかなり観光地化されているので、人は多いです。
行き方としては、国道169号線から大台ケ原ドライブウェイに入り、ひたすら進みます。
大台ヶ原ドライブウェイは、道幅がかなり細いところもあり気を付ける必要はあるものの、険しい山にある道にしてはかなり整備されており、道幅も全体的には広く、走りやすくなっています。
到着するとだだっ広い無料駐車場があるので、好きなところに駐車することができます。
私は朝一から登山を開始するために、前日の夜入りして朝5時起きで歩き始めました。
夜の時点ですでに数十台車がおり、車中泊して朝から山に入る人、天体観測をしている人など様々なようでした。
ちなみに大台ヶ原で登山・ハイキングする上ではもろもろのルールがあり、例えば生物の採集や歩道外に出ること、ペットの持ち込みなど禁止されています。
事前にチェックしておくようにしましょう。
テラスまで
今回は大台ヶ原Bコースということで、時計回りに進むコースを選択しました。
このコースなら同じ道をほとんど通ることなく一周することができます。
後半は傾斜の急な下り坂、上り坂があるものの、ギリギリハイキング気分で行くことができるコースだと思っています。
朝の大台ヶ原駐車場はすでにかなり車の数が多く、5時だというのに皆行動を始めていました。
負けていられないので私も出発です。
さっそくツキノワグマ注意の看板がありました。
紀伊山地はツキノワグマの生息地ですので、出会わないような対策、万が一出会ってしまった時の対策をそれぞれ考えておいた方がいいでしょう。
清々しい朝の空気の中、少しずつ歩を進めていきます。
ウグイスなど、たくさんの鳥の鳴き声も聞こえます。
そういえば昨夜、夜の登山道を少し散歩していたらフクロウの鳴き声も聞こえました。
大台ヶ原を代表する木はトウヒとウラジロモミという針葉樹で、道中しばしば目にします。
こういったトウヒ林ではルリビタキやメボソムシクイが観察できます。
第一の目的地、テラスが見えてきました。
テラスからの景色は控えめに言って格別です。
登りつつある太陽が美しいです。
このあたりは海から吹き上げられた湿った空気がぶつかるため雨や霧が発生しやすく、なかなか遠くまで見通せないことが多いそうですが、この日は全く霧がなく、海まで見渡すことができました。
テラスから見える海は熊野灘などですが、天気がベストであれば、尾鷲湾や志摩半島、さらには知多半島や富士山まで見えることがあります。
そしてここで痛恨のミス。
本当は日出ヶ岳に行く予定が、間違えて逆方向に、、、
残念ながら日出ヶ岳はスルーという結果になりました。
正木ヶ原まで
歩きやすさ抜群の木道を進んでいくと正木峠に出ます。
ここらへんからは大台ヶ原名物の立ち枯れが続いています。
非常に見晴らしがいいところですが、このあたりは60年ほど前まではうっそうとした森だったそうです。
伊勢湾台風などで木々が倒れ、その搬出により日光が遮られなくなり、コケが減少しました。
その結果、ミヤコザサが林を覆うように生育し、樹木が育たなくなりました。
さらにニホンジカが増加したことにより、多くの植物が食べられてしまい、このような禿げた山になっています。
現在、様々な角度から森の再生を検討しているようです。
両側に立ち枯れと笹原が広がる木造の遊歩道をゆっくり歩いて行きます。
途中でベンチも何か所かあるので、この自然に浸るのも一興です。
途中、ニホンジカの姿も見られました。
このあたりではニホンジカの数が多く、生態系への影響も懸念されています。
多いとはいえ、大台ヶ原周辺は人も多く、警戒心が強いシカたちはそんなにしょっちゅう姿を現すわけではありません。
ちなみに大台ヶ原にはニホンジカ以外にも、ツキノワグマ、カモシカ、アナグマ、ヤマネ、ニホンリス、テン、モモンガ、ノウサギなどが生息しています。
牛石ヶ原まで
先に進むとヌタ場があり、動物たちの足跡も多くありました。
ヌタ場とはドロ浴び場のことで、かゆいのに手が届かない動物が転がって背中の虫をとったりします。
足跡をよく観察すればどんな動物が最近来ていたのかも分かります。
牛石ヶ原には少し広いスペースがあり、休憩している人もいました。
そして、神武天皇像がありました。
大蛇嵓まで
そして大台ヶ原の最大のみどころ、大蛇嵓です。
その名の通り、深さ800メートルの谷に突き出した大蛇の頭のような岩の上まで行くことができます。
高いところが得意でも、安全だと分かっていても感じる恐怖がそこにはありました。
スマートフォンとか、カメラとか、落とさないように気を付けましょう。
シオカラ谷まで
大台ヶ原Bコースは、大蛇嵓から少しきつくなってきます。
割と急な傾斜をシオカラ谷まで下り、また上がります。
シオカラ谷まで下ると、沢に下りることができます。
沢ではヤマメの姿もちらほら見られ、子供たちが川遊びをしていました。
ここまでくればあとは登るだけです。
最後は延々と続く上り坂です。
延々と言っても、足場は整備されており、休憩しつつ行けば必ずゴールにたどり着けます。
大台ヶ原の施設
帰ってきたら大台ヶ原にあるいくつもの施設を周りましょう。
もちろん出発前によるのもありで、むしろビジターセンターなんかは出発前に寄った方がよりワクワクした気持ちで登山に挑めます。
定食屋「こころ食堂」
こころ食堂ではおいしいランチが食べられます。
推しは天然イノシシ肉で、「ししかば重」が1200円、「猪肉カレーライス」が800円などでした。
ししかば重いただきます。
こころ食堂では外のテーブルでご飯を食べることができます。
大台ヶ原の景色を眺めながらのご飯です。
駐車場はもうほぼ満車で100台以上は停まっていました。
ビジターセンター
大台ヶ原ビジターセンターでは大台ヶ原に生息する動植物の情報や、大台ヶ原の気候に関する情報、登山情報などを入手できます。
ぜひ活用しましょう。
お土産屋
お土産屋である上北山物産店では、登山グッズやおみやげを購入することができます。
ほかにも食堂的な役割も兼ねているようです。
お手洗い
大台ヶ原の駐車場には広くてきれいなお手洗いがあります。
出発前には忘れずに行くようにしましょう。
まとめ
大台ヶ原のBコースについて、詳しくまとめました。
大台ヶ原は自然が多く、歩いていて非常に気持ちがいい場所なのでぜひ訪れてみてください。
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