本州のヘビ全8種【見つけ方も】
近年、ヘビ探しにはまり、ここ数週間夜のヘビ探しにはまり、ついに本州のヘビ全8種を野生で観察することができたため(観察した場所は全て大阪近辺ですが、、、)、本州にどんなヘビがいるのか、またその見つけ方をご紹介しようと思います。
なお、8分の2は超危険な毒蛇のため、ヘビの同定に自信がない場合は絶対に見つけても近づかないようにしてください。
① アオダイショウ
アオダイショウとは
・ナミヘビ科ナメラ属
・全長:110~190cm
・無毒
日本固有のヘビで、2m近くにもなる日本最大級のヘビです。
ネズミが主食ですが、カエルや鳥も食します。
日本人にとっては最もなじみ深いヘビの一種で、田んぼ、畑、民家、山地など様々な場所に生息します。
また、樹上性のヘビとしても知られます。
基本的には褐色な体色にうっすらとした4本線が入りますが、個体差も大きいです。
幼蛇はマムシに近い模様をしていますが、体型や顔つきから容易に見分けることができます。
多くのヘビで同様ですが、捕まえると総排出腔から刺激臭のある液体を出します。
アオダイショウの見つけ方
アオダイショウは様々な場所に生息しており、私のこれまでのアオダイショウの発見も、狙ってのものではなく、たまたま野外を散策して遭遇するということが多かったです。
特に彼らは個体数が多いのか、路上に出ていることも多く、車どおりが少ない山道、畑や田んぼの周りの道を車で走っていると、路上にいる個体に出くわします。
道路を横切りたいのか、日光浴にちょうどいいのかは分かりませんが、道路上の個体に出くわすのを待つという手もあります。
あとは水抜きパイプや落ちている板の下なんかに隠れている個体を探すのもありですね。
② シマヘビ
シマヘビとは
・ナミヘビ科ナメラ属
・80~150cm
・無毒
日本固有種で、アオダイショウに形、大きさがよく似ているヘビです。
アオダイショウに比べて、4本の縦縞がくっきり出ており、虹彩は鮮やかな赤色です。
とはいえ、個体差も多く、目の色で判別するのが確実ではあります。
また、真っ黒な変異個体がよく見られる種で、黒いシマヘビはカラスヘビと呼ばれます。
カエルを主食とすることが多いですが、鳥類や哺乳類も餌とします。
さらに、非常に気性が荒く、捕まえようとするとほぼ間違いなく嚙みついてきます。
シマヘビの見つけ方
シマヘビはカエルを主食とすることもあり、田んぼで目にすることが多いヘビです。
天気のいい日に田んぼに行くと、畦道にいる個体や、路上で日光浴をしている個体、田んぼの中を泳いでいる個体を目にすることがあります。
または、田んぼ近くの水抜きパイプ、トタン板などの狭いところで隠れていることもあります。
毒はないですが、気性が荒い個体が多いため、噛まれないように気を付けましょう。
③ ヤマカガシ
ヤマカガシとは
・ナミヘビ科ヤマカガシ属
・65~100cm
・有毒
日本固有のヘビで、地域ごとの模様のバリエーションも多いヘビです。
なお、ヤマカガシはおとなしいですが、強い毒をもっており、危険です。
ヤマカガシには2種類の毒があり、一つは固有の毒で、もう一つが食べたヒキガエルの毒です。
ヤマカガシの毒については、こちらの記事で詳細に説明しているので、よかったら参考にしてください。⇒ 日本に生息する毒ヘビ全21種とその生息地
主にカエルを食べるヘビです。
ヤマカガシの見つけ方
ヤマカガシはカエルを主食をするため、田園地帯や池・沼のようにカエルが生息する場所でよく目にします。
日中の田んぼの畦道や、田んぼ近くの路上にもよく姿を現します。
そのため、田んぼ付近ではロードキルにあった個体もよく目にします。
あとは、田んぼ近くのトタン板の下などに隠れていることが多いです。
また、水面を泳ぐ姿も見ます。
④ ニホンマムシ
ニホンマムシとは
・クサリヘビ科マムシ属
・40~65cm
・有毒
ニホンマムシはその名の通り、日本固有のヘビで、言わずと知れた毒蛇です。
ハブより強い毒性があり、死亡例も知られます。
ニホンマムシの毒については、こちらの記事で詳細に説明しているので、よかったら参考にしてください。⇒ 日本に生息する毒ヘビ全21種とその生息地
褐色の体色に楕円形の斑紋が特徴です。
また、胴が太く、ずんぐりとした体形で、非常に見分けのつきやすいヘビです。
大きさは大きくなく、カエルやトカゲ、小型の哺乳類などを餌とします。
胎生であることも特徴の一つで、卵ではなく子を産みます。
ニホンマムシの見つけ方
ニホンマムシを狙って探す目的はあまりないかもしれませんが、一応書いておきます。
ニホンマムシは森林や田畑に生息することが多く、岩の隙間だったり草むらの陰に隠れている個体をよく目にします。
落ち葉の上にいる個体などは、色がよく似ていることもあり、非常に見つけづらく、誤って踏みつけたりしてしまうと非常に危険です。
夜行性で、夜になると路上に出ている個体にも遭遇します。
⑤ ヒバカリ
ヒバカリとは
・ナミヘビ科ヒバカリ属
・40~60cm
・無毒
ヒバカリは日本固有の小さなヘビです。
有名なストーリーとして、噛まれたらその日ばかりの命として、ヒバカリと名付けられたものの、実は無毒なんです。
また、おとなしいヘビで噛まれたことは一度もありません。
頸部付近の白い模様が特徴で、体色は地味な褐色です。
餌として、カエル、オタマジャクシ、ミミズ、小魚などを食べるため、水田や池、ミミズの多い落ち葉だまりなどに生息します。
ヒバカリの見つけ方
ヒバカリは小さいこともあり、狙って見つけるのは少し難しい印象です。
主に夕方ごろに活動するヘビで、水田近くに多いため、日が沈む前後に水田近くの路上や畦道を除くと遭遇できるかもしれません。
森林中の水場近くで出会うこともありました。
⑥ ジムグリ
ジムグリとは
・ナミヘビ科ジムグリ属
・70~100cm
・無毒
日本固有種で、地中にもぐることからジムグリという名前が付いたヘビです。
無毒で大人しいと言われるものの、普通に噛みつかれたこともあります。
ただしおそらく牙はあまり鋭くない印象でした。
赤みがかった個体や、褐色の個体がおり、頭部に特徴的な模様が入るものの、成長に伴い模様は薄まります。
ネズミやモグラを主食にすると言われています。
そのため、ネズミやモグラの多い森林や畑に生息します。
ジムグリの見つけ方
ジムグリは夜行性ではないと言われていますが、夕方から夜にかけて目にすることが多い印象です。
夕方~夜に耕作地近くの路上で探すか、日中に日光浴をする個体を探すのが良いのではないかと思います。
⑦ シロマダラ
シロマダラとは
・ナミヘビ科マダラヘビ属
・30~70cm
・無毒
シロマダラは幻のヘビと呼ばれることもある、日本固有のヘビです。
このヘビの発見自体がニュースになることもあるほどですが、実際には生息数が極端に少ないヘビというわけでもないようです。
灰色~褐色の体色に黒いまだら模様が入ります。
気性が荒いことでも有名で、行動的な時は動きも激しく、すぐに噛みついてきます。
餌はトカゲやヤモリ、小型のヘビなどの爬虫類です。
シロマダラの見つけ方
シロマダラは夜行性で小さいため、人々の目に触れる機会が非常に少ないヘビです。
とはいえ、生息しているところにはそれなりの数が生息しているとも言われます。
おそらく、探すコツをつかめば、それほど難易度の高いヘビではないのでは?と考えています。
ちなみに、私はシロマダラを初めて見つけた次の週も見つけました。
上記のように、トカゲやヤモリを餌とするため、彼らが多く生息する石垣などに潜んでいること多く、夜になると寝ている爬虫類や、行動しているタカチホヘビなどを食します。
探し方としては、山道の石垣の隙間や水抜きパイプのチェック、夜のドライブで路上にいる個体を探す方法などがあげられます。
シロマダラ探しについては別の記事にもしているので良かったら参考にしてください。⇒ 【シロマダラ】大阪で幻のヘビを採集!!
⑧ タカチホヘビ
タカチホヘビとは
・タカチホヘビ科タカチホヘビ属
・30~60cm
・無毒
シロマダラが幻のヘビと言われる一方、愛好家たちの中には、タカチホヘビこそが本当の幻のヘビではという声もあります。
小さく、夜行性、かつ地中に暮らすため、人の目に触れる機会がめっぽう少ない種になります。
褐色の体色で、正中線に黒い線が入ることが特徴の一つです。
写真は幼蛇なので正中線はありませんが、、、
鱗同士が重ならないため、乾燥に弱く、また、虹色に輝く非常に美しいヘビであることも知られます。
餌は主にミミズであると言われます。
タカチホヘビの見つけ方
主に森林に生息するヘビで、見つけ方としては、湿気のある環境の岩の下、倒木の下を探す方法があげられます。
また、雨あがりの夜には地上に出て徘徊する個体が見られるそうです。
私は運よく朽ち木の下にいた幼蛇に出会えました。
まとめ
今回、ついに本州のヘビ8種を野生で見ることができたので、それぞれについて特徴と見つけ方をまとめてみました。
やはり最後の一匹はタカチホヘビでした。
各地のヘビシリーズもまとめているので良かったら見てみてください!
ちなみにフィールドに爬虫類を探しに行くときはこちらの本が便利ですので、紹介しておきます。
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