ハツカネズミを繁殖させよう!

ハツカネズミを繁殖させよう!

ハツカネズミ飼育の最大の魅力の一つが繁殖です。

ハツカネズミは非常に繁殖が容易な哺乳類で、健康的に飼育することさえできれば、勝手に子供を産み、育てます。

哺乳類の出産と成長の過程を目の前で観察できる機会なんてなかなかないので、非常に価値のあることだと思っています。

勝手に増えるとはいうものの、繁殖させるにはいろいろと細かいコツもあり、ちゃんと環境を整えてあげないと、子供が生まれづらくなったり、子食い、つまり産んだ子供を母親が食べてしまうということも起こり得ます。

そのため、ここでは私の知る、繁殖のコツ・基本を簡単にご紹介します。

ちなみにハツカネズミの飼育については、以下のページにまとめているので、興味がある方はぜひご覧ください。

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妊娠させよう

ハツカネズミの妊娠は容易です。

オスとメスを一緒に飼っていると高確率で妊娠します。

より妊娠確立を上げたい場合は、オス一匹とメス複数匹のハーレム状態が望ましいとされています。

オスが複数いると喧嘩することがあるのであまりいい状態ではありませんが、メスが複数いても喧嘩することはほとんどなく、数が多いほど妊娠する確立が上がります。

また、ハツカネズミは近親交配にも強いと言われており、親子での交尾や兄弟姉妹での交尾をしても、特に問題なく子供が生まれてきます。

若すぎる個体も、年老いた個体も妊娠効率は悪くなりがちで、生後3か月~9か月ほどの個体が妊娠させやすいです。

温度もある程度は調節した方がよく、25℃前後が好ましく、15℃~30℃の範囲であれば普通に妊娠するかと思います。

アメリカNIHによると、推奨温度は18~26℃、推奨湿度は40~70%ということです。

出産させよう

出産直後のハツカネズミの赤ちゃん
出産直後のハツカネズミの赤ちゃん

ハツカネズミは妊娠すると約20日で出産しますが、出産直前の数日間は目に見えてお腹が膨れ上がるので、もうすぐ出産するというのが分かります。

ハツカネズミの出産に向けてはいろいろとコツがあります。

特に何もしなくても大抵は普通に出産しますが、流産や死産、子食いを減らすためにも可能な限り、対策するようにしましょう。

エサ

まず、妊娠したメスは一度に6匹前後の赤ちゃんを産みますが、当然、そんなたくさんの赤ちゃんをおなかの中で成長させるためには、たっぷりと栄養が必要です。

動物性タンパク質を十分に与えるようにして、エサが切れることなく定期的に補充するようにします。

エサとしては、マウス専門に栄養配分されているマウス繁殖用のフードなども売っていますが、実際のところは安いドッグフードやキャットフードで十分です。

ハツカネズミのおすすめのエサについてはこちらでも紹介しているので良かったら参考にしてください。

巣材

妊娠したメスのハツカネズミは、赤ちゃんを産んで子育てするための巣を作ります。

そのためには、柔らかい床材を入れてあげるのがいいです。

たとえば、シュレッダーごみとか、細かくちぎった新聞紙だとか、ティッシュペーパーだとかがあると、巣材として利用します。

良い巣が作れないと、子育てに不適な場所であるとみなし、子食いをしてしまう可能性もあります。

その他出産環境

出産時は母親の精神状態が悪化しやすく、ストレスを感じると子食いをしてしまうことがあります。

そのため、可能であれば、出産直後数日はなるべく視覚的・聴覚的に刺激を与えない方が良いです。

タオルで覆うなどして、ケージ内を暗くしてやり、ケージのある部屋では音をなるべくたてないようにしましょう。

同居している他の個体(特にオス)がストレスの元になることもあるので、さらに言うのであれば、出産前の母親は別のケージに移す方が無難でしょう。

子供を育てよう

毛が生えてきたハツカネズミの子供たち
毛が生えてきたハツカネズミの子供たち

ハツカネズミの子育てについては、親が勝手に育ててくれます。

ただし、出産後約3週間までの授乳期間では、母親は子供のためにお乳をたくさん出すひつようがあるため、ここでもエサは大事になります。

妊娠期間同様、動物性タンパク質豊富なエサを切らすことなくあげるようにしましょう。

また、出産後2週間後くらいまではまだ子食いの可能性があると言われます。

出産直後と同様、なるべくストレスを与えないようにします。

ケージの掃除も最小限にし、エサの補充と水換え以外ではなるべく干渉しないようにします。

ハツカネズミの赤ちゃんを手で触ると、人の匂いがつき、母親が世話をしなくなると言われており、赤ちゃんは素手で触らないようにします。

まだ毛の生えていない赤ちゃんを触る時はゴム手袋などを利用すると良いでしょう。

生後3~4週間もすると離乳し、親と同じエサを食べるようになりますので、そうなれば通常通りの世話で大丈夫ですが、離乳したばかりのころは硬めのエサは食べづらいので、柔らかいエサを上げるようにします。

以下のページにて、ハツカネズミの成長過程をなるべく分かりやすいようにまとめてみたので、良かったらご覧ください。

まとめ

今回はハツカネズミの繁殖についてご紹介しました。

細かくコツを書きましたが、実際は何もしなくても問題なく妊娠・出産・成長してくれることが多いです。

怖いのは子食いで、対策しても子食いされてしまうことはあります。

ここにあげた以外にも子食いの要因はいろいろとあるのだと思われます。

他にも思い当たる原因があったら追記していきますね。

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2020年7月5日生物情報ハツカネズミ,哺乳類,飼育

Posted by lunalion