【淀川】城北ワンドはカメの国だった【2020年春】
4月の中頃、春と言うことで、どんな生物が出てきているか、近所の淀川に見に行ってきました。
淀川にはワンドと呼ばれる、池のような巨大な水のたまり場が河川沿いに多く存在し、その代表的な場所が今回行った城北ワンドになります。
城北ワンドは河川とつながっているものの、流れもないことから、池に棲むような魚たちのすみかとなっています。
加えて、その周囲にはたくさんの草木が生い茂り、都会の生き物たちのオアシス的な場所となっています。
今回は、ぽかぽか春の気候の中、そんな城北ワンドに生き物探索に行って参りました。
さすが春と言うべきか、さすがワンドと言うべきか、たくさんの生き物たちに出会えたので、紹介していきますね。
ミシシッピアカミミガメ
本日の主役はミシシッピアカミミガメです。
ミシシッピアカミミガメ、通称ミドリガメは本来北アメリカ原産種で、日本にはいてはいけない生き物です。
しかしまあ、はびこってましたね。
ぽかぽか陽気だったこともあり、みんな仲良く日向ぼっこをしていました。
ミシシッピアカミミガメたちが増えると、在来のカメたちがすみかを追われ、在来生物たちが食べられてしまいます。
さらに、逃げ足も速く、繁殖力も強いので、どんどん増え、生態系をぼろぼろにしてしまいます。
ただ、アメリカザリガニなどの外来生物も食べてくれるので、実はプラスに働いているとかないですかね、、、
ワンド内は結構どこに行ってもカメがたくさんいました。
ただ、日本在来種のイシガメやクサガメは見られませんでした。
数が少ないだけなのか、いないのか、、、
ちなみにカメと言えば、ワニガメも淀川で発見されているようです。
危険ですね。
気を付けてください。
生まれたてのような小さなミドリガメが漂流物に乗って漂っています。
結構浮遊物に乗っているカメは多かったですね。
おそらく、陸から襲われる危険が無いため、安全なんでしょう。
大きなカメは近寄るとすぐに水の中に避難しますが、小さなカメは警戒心が薄いのか、意外と無反応なことも多かったです。
下に網を差し込めば簡単に採れそうでした。
オオバン
爬虫類の次は鳥類に移りましょう。
オオバンです。
もう暖かくなってきたので、カモの仲間は減ってきた気がしますが、この鳥はカモではなく、クイナ科の鳥で、大阪では留鳥として、しっかり繁殖してくれます。
淀川には数多く見られ、下流域ではどこに行っても見ることができる印象です。
ツグミ
地面をテトテト歩いているツグミをたくさん見ました。
冬鳥なのでそろそろ北に向かう時期だと思うのですが、まだまだたくさんいましたね。
これが見納めになるのでしょうか。
ムクドリ
冬には集団での飛行が大阪市内でも良く見られる、ムクドリです。
ハトたちに混じって、何やら原っぱをつついていました。
春ですので、餌となる虫がたくさんいるのでしょう。
カラス
カラスの死骸がありました。
まだ新しかったです。
何があったのだろうか、、、
野良猫
野良猫もまあまあ見かけました。
自然が多くて、人も多いので暮らしやすいのでしょう。
半眠りのシロちゃん。
真っ白の個体はどんな種類でも美しいですね。
シジミチョウ
ということで春の虫たちのターンになりました。
チョウはたくさん見られました。
ツバメシジミの雌です。
こちらはツバメシジミの雄になります。
シジミチョウはたくさん飛んでいましたが、他にもモンシロチョウやモンキチョウが見られました。
日本には広く生息するシジミチョウで春になると現れます。
キアシナガバチ
キアシナガバチはスズメバチ科のハチで、代表的なアシナガバチです。
あまり人に対して攻撃する印象はありませんが、巣にちょっかいを出したりすると危険です。
刺されても一度だけなら多少痛くて腫れるくらいで済みますが、複数回刺されてアナフィラキシーショックを起こすと命に関わります。
オオヒラタシデムシ
少し自然があるところなら、比較的どこにでも見られるシデムシの仲間、オオヒラタシデムシです。
死肉をあさる習性を持つことから、あまり好かれる昆虫ではありません。
越冬した成虫が出てきているようですね。
アメンボ
普通のアメンボです。
とっても細いので分かりづらいですが、2匹重なっているのが分かりますでしょうか。
繁殖の季節ですね。
ハムシの幼虫
この黒いつぶつぶがハムシの幼虫たちです。
テントウムシの幼虫かと思ったのですが、オレンジ模様がないのでおそらく違います。
しかもテントウムシの幼虫はアブラムシを食べるのに対し、彼らは普通に葉っぱを食べているように見えました。
ここまで拡大するとちょっと気持ち悪いですね。
ハムシの仲間
数ミリほどの小さな昆虫がたくさんいました。
ハムシの仲間です。
一本の植物に何十匹とくっついて葉っぱを貪り食っていました。
ハムシは漢字で葉虫と書き、葉っぱを食べる虫であることに由来する名前であると思われます。
農作物にも被害を及ぼすので、害虫扱いされますが、キラキラしてきれいですよね。
ミイデラゴミムシ
落ちていた角材をめくってみると、ミイデラゴミムシです。
派手な色彩とツヤがあり、美しいゴミムシです。
捕まえようとすると、お尻当たりから、くさいガスを発射します。
これは、外敵から身を守るための防御策になります。
人にもダメージがあり、炎症を起こしたりするため、不用意に触らないようにしましょう。
アカシマサシガメ
ぶれていて分かりづらいですが、カメムシの一種である、アカシマサシガメです。
春になると冬眠から復活してきます。
サシガメは肉食のカメムシで、獲物を捕らえて、その体液を吸い、食事をします。
捕まえようとしたら人間が刺されることもあるそうです。
カメムシの危険は匂いだけではありません。
オカダンゴムシ
河原に落ちている角材やゴミをひっくり返したらどこにでもいるのがオカダンゴムシです。
オカダンゴムシは最もメジャーで日本中どこにいっても出会うことができるダンゴムシで、一般的にダンゴムシと言えばこのオカダンゴムシを指します。
淀川の河原も例外ではなく、ダンゴムシたちのすみかとなっていました。
大きさのばらつきも結構あり、写真だと分かりづらいですが、この個体は相当巨大でビビりました。
捕まえたい方はその辺の公園の落ち葉の下をあさって見てください。
ハサミムシ
河原のブロックの下にはハサミムシがたくさんいました。
ハサミムシもいくつか種類があるのですが、おそらく一般的なハサミムシでしょう。
石の下なんかを見れば簡単に見つけることができます。
おしりのはさみがかっこいいですよね。
クワガタムシといい勝負です。
カメムシの仲間
ヘリカメムシの一種でしょうか。
角材をひっくり返したらいて、微動だにせず、逃げようともしませんでした。
もちろんちゃんと戻してあげました。
カマキリの卵
オオカマキリの卵のうです。
いくつも見つけました。
カマキリは秋になるとこのように卵が詰まった卵のうを作り、翌春に孵化します。
もうすぐ孵化の季節です。
ここからたくさんの小さな幼虫が現れることでしょう。
おまけ
ワンドはめちゃくちゃ広くて、自然もたくさんありますが、同時に人もたくさん来て、自然を侵食しています。
また、危険生物もいるので、そのあたりの情報も含めて、おまけとしてお知らせします。
野犬?
時折見かけるこの野犬に注意の看板。
本当にいるのでしょうか。
国交省のものみたいですが、、、
と思いながら歩いていると、なんと、、、
ワン!
と、犬の像が姿を現しました。(吠えてはいない)
急に見えるとビックリします。
結構リアルで、大きな犬なので、もし本物だったら危険ですね。
気を付けるに越したことはないでしょう。
ちなみに夜にこのあたりに来ると、犬の鳴き声と思われる声が良く聞こえるので怖いです。
謎の畑
倒されていた看板を見てみると、無断で小屋や畑を作らないようにという警告でした。
さらに壊すなとも書いてありますが、壊されていますね。
その先には、、、
割とがっつり畑がありました。
ここに限らず、ワンドをはじめとし、淀川の河原は広い土地が多く、たくさんの畑や小屋が作られているのを見ます。
本来、国有地ですので禁止されているのですけれどね。
ゴミの山
淀川の河川敷にはこのようなゴミの山がところどころで見られます。
誰が捨てているのでしょうか。
国有地に小屋を建ててそちらに住んでいる人たちでしょうか。
こんなところまでゴミ回収車は来ないと思いますので、延々と溜まっていくのでしょう。
廃バイク
原付でしょうか。
川沿いの道に落ちていました。
かなり朽ちていますが、この感じ、一度川に沈んでいますね。
誰かが引き上げたのでしょうが、一体どうやったのか、、、
マムシに注意
いつの看板かは不明ですが、マムシが発見されたそうです。
こんな自然豊かな場所なので、いても全くおかしくありません。
マムシは攻撃的なヘビで、毒も強いので、見かけたら逃げるようにしましょう。
まとめ
今回は自然豊かな春の淀川河川敷、城北ワンドを散策してきました。
そしてたくさんの生き物たちと出会うことができ、春を感じました。
特にミシシッピアカミミガメはたくさんいたので、カメの飼育をしたい方はこちらで捕まえてみてはいかがでしょう。
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