【漁港にウミガメ出現!】和歌山県串本の夜の漁港採集【2019年夏】

和歌山県串本の夜の漁港で、懐中電灯を照らして海面の生きものを探してみました。
夜になると昼間は見ない生き物たちが海面に現れ、意外と簡単に捕まえられたりします。
また、懐中電灯をあてていると小さなプランクトンのような小さな生き物たちが集まってきて、さらにそれらを食べる小さな生き物が集まってきます。以下、ご紹介いたします。
ダツ

光に突進する魚として有名なダツ。
漁港の明かりの下に数匹×数か所で集まって浮かんでいました。大きさは20~30cmほどで網で容易に救うことができました。
ダツはとがった口先を持ち、夜になると月明りに反射した小魚に突進するため、夜に懐中電灯を海に向けるとダツが勢いよく飛び出してきて刺さり、ケガを負うことがあります。
また、刺さった後に回転する性質があるのでさらに傷が広がります。
実際にダツに刺されて釣り人が死亡した例もあるようです。
ダツは北海道南西以南で全国各地にいるため、安易に夜の海を照らすのは危険です。
注意しましょう。
小さな生き物たち

光に集まってくる性質を持つ微生物がはたくさんいるので、夜の海に光を当て続けると、どんどん生き物が集まってきます。
光に集まる微生物、それを食べにくる小さい生き物、さらにそれを食べにくる魚など。
ただし前述したように、ダツが突進してくる危険があるので、船の隙間など、危険がない場所で行います。
強い光を照射し続け、集まってきた生き物を網目の細かい網でひたすら掬います。
画像は分かりづらいですが、集まってきたのはメガロパ(蟹の幼生)、クラゲの幼生、ゴカイ類、ヨコエビ、イカの子供、サザナミフグの稚魚、その他小さいor透明で種類が分からない魚たち、などなどでした。微生物系は正直、なんだかわかりませんでした。
イカは1cmに満たないのに、必死に微生物を食べているのがかわいかったです。

サザナミフグの稚魚です。
小さすぎてこの写真ではなんだかよく分かりません。
メジナ

光に集まってきたゴカイなどを食べに来たのか、手のひらサイズのメジナです。
寝てる感じでもなく、割と泳いでいましたが、海面すれすれだったので簡単に掬えました。
逃がした後も同じあたりを泳いでおり、光が強かったからか、こちらの存在を気づいていないようで、すぐに掬えそうな雰囲気でした。
ヒラムシ

左上がヒラムシになります。
手前はメジナですね。
ヒラムシは非常に平べったい生き物で、平たいウミウシのような生き物です。
扁形動物門渦虫綱の一種で、プラナリアに近い生物です。軟体動物門のウミウシとは分類的には意外と遠いです。
このヒラムシは光を当てていたらパタパタと泳いで近づいてきたので捕まえました。
アオウミガメ

海中を照らしていたら、不意に浮いているごみの隙間からアオウミガメが姿を現しました!
串本では磯だけでなく、漁港でもウミガメに会えることがあるんですね。
これは初めての経験だったので、結構な衝撃でした。

光を当てながら追いかけましたが、岸壁沿いの海面を悠々と泳いでいきます。

そしてしばらく泳いだと思ったら、次第に海中に潜っていき、姿を消しました。
さすが串本。
カメが漁港に現れるのは良くあることなのでしょうか…?
同日に訪れた磯と昼間の漁港の記事についてもぜひご覧ください。
また、海水魚探索・採集に関する記事はこちらでまとめているので良かったらご覧ください。
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