沖縄探索で出会った生き物②~トカゲ・カメ編~【2020年夏】
ここでは2020年夏の沖縄旅行で出会った生き物たちのうち、有隣目トカゲ亜目とカメ目に属する爬虫類たちをご紹介します。
結論から言うと、トカゲ亜目6種、カメ目2種と遭遇することができました。
一方で、一目見てみたかった野生のリュウキュウヤマガメとは出会えませんでした。
沖縄にはリュウキュウキノボリトカゲやクロイワトカゲモドキなど、本州に住んでいるとファンタジーのように感じるトカゲの仲間たちも生息しているので沖縄に行った際はぜひ探してみてください。
トカゲ亜目
クロイワトカゲモドキ
まずは今回のメインターゲットのクロイワトカゲモドキをご紹介します。
日本では南西諸島にのみ生息するトカゲモドキ科の爬虫類で、今回沖縄に行ったのはこの子に会うためだと言っても過言ではありません。
やんばるの森の石垣や洞窟、倒木の下などを棲み家にし、夜になると姿を現します。
山の中の道路上に出てくることもあることから、ロードキルによる被害も発生しています。
今回は運良く3地点でたくさんのクロイワトカゲモドキを観察することができました。
沖縄県の天然記念物であり、触ると文化財保護法に抵触するため、観察だけに留めました。
クロイワトカゲモドキ探索についてはこちらの記事で詳しく書いてあるので良かったらご覧ください。
オキナワキノボリトカゲ
やんばるの山の中ではあちこちの木でオキナワキノボリトカゲを見つけることができました。
大抵地面から1メートルくらいの場所にくっついています。
近づいても全く逃げずに簡単に捕まえることができる個体がいる一方、こちらの目線から逃げるように幹の裏側に逃げる個体もいます。
沖縄諸島と奄美諸島に分布し、絶滅危惧Ⅱ類に指定されているアガマ科のトカゲです。
沖縄を代表するトカゲと言って差し支えないと思います。
オキナワキノボリトカゲの見つけ方、捕まえ方はこちらに詳しくまとめています。
グリーンアノール(外来種)
那覇市内の街中の公園では、グリーンアノールを見つけました。
見つけたと言っても、罠にかかって息絶えようとしている個体やすでに死んだ個体たちです。
グリーンアノールは外来種で、沖縄や小笠原諸島などで増えて問題になっています。
何が問題かというと、島々に固有の希少な昆虫などを食べつくしてしまうという点です。
沖縄には固有の昆虫が多く、グリーンアノールは昆虫たちの絶滅の原因になりかねないと考えられています。
そのため、ところどころで接着テープを使った罠が展開され、グリーンアノールを駆除しています。
画像を見ていただければ分かると思いますが、罠は場所によっては何匹ものグリーンアノールを捕らえていましたが、同時にその何十倍、何百倍もの在来の昆虫も殺してしまっています。
これでグリーンアノールが減ってくれればいいですが、、、
ヘリグロヒメトカゲ
夜のやんばるでは良くヘリグロヒメトカゲに出会います。
林道を散歩していて生き物が動く気配がすることは良くありますが、トカゲの仲間だった場合、ほとんどの場合このヘリグロヒメトカゲでした。
ヘリグロヒメトカゲは南西諸島に生息するトカゲで、最大の特徴はその短い足です。
申し訳程度についているように見えるかわいい足ですが、動きは意外と素早く、ニホントカゲと大差なかったように思います。
昼行性のトカゲと言われていますが、確実に夜間も活動していました。
アオカナヘビ
カナヘビと言えば茶色をイメージすると思いますが、沖縄に住むアオカナヘビは鮮やかな緑色をしています。
ニホンカナヘビ同様しっぽはかなり長いです。
沖縄では昼間に日光浴をする姿を目にすることができます。
近づくとすぐに草むらに隠れてしまうことが多く、近づいてじっくり観察することは難しかったです。
アオカナヘビは雌雄で体色が異なることでも知られ、メスは背中全体が緑なのに対し、オスはがっつり茶色が混じります。
地域によっては背中全面が茶色くなる場合もあるとか。
見た目も動きもニホンカナヘビによく似ていましたが、アオカナヘビの方が全体的にスリムな印象です。
ヤモリ
トカゲ亜目の最後はヤモリになります。
今回の旅行では、ありとあらゆる場所でヤモリを目にしました。
夜になると街中や郊外のライトというライトに集まりますし、サトウキビ畑脇の道や、森の近くでも見かけました。
沖縄にはホオグロヤモリ、ミナミヤモリ、オキナワヤモリなど5種類ほどのヤモリが生息していますが、ぶっちゃけ見分けはあまり良く分かりません。
全種類見ているのかもしれませんが、そうでもないのかもしれません。
おそらく、明かりに集まるヤモリはほとんどホオグロヤモリと考えて良いと思います。
カメ目
ミシシッピアカミミガメ(外来種)
日本のほとんどの有人島に生息すると言われるミシシッピアカミミガメは沖縄でも当然のように生息していました。
那覇中心部に近い小さい公園の小さい池なんかにも普通にいます。
ご存知の通り外来種で、環境適応力が高く、外敵も少ないため、各地で簡単に増えてしまっています。
ニホンスッポン
宜野座村の河口近くの川ではニホンスッポンが姿を見せました。
ニホンと名のつくこのニホンスッポンですが、沖縄ではれっきとした国内外来種に該当します。
日本国内の自然分布は本州、四国、九州で、南西諸島には生息していませんでした。
沖縄本島に生息するニホンスッポンは台湾からの移入であると考えられています。
ほとんど水中で生活するカメで、食用にされることでも有名です。
まとめ
今回は沖縄遠征シリーズ第二弾として、沖縄で出会ったトカゲ、カメをご紹介しました。
沖縄にはアガマ科であるオキナワキノボリトカゲや、トカゲモドキ科であるクロイワトカゲモドキなど、本州ではまずお目にかかれないトカゲが多く生息しています。
また、今回出会えませんでしたが、かっこいい背甲を持つリュウキュウヤマガメをいつか見てみたいものです。
今回の沖縄旅行の他の探索記はこちら↓
②~トカゲ・カメ編~
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