奄美大島のヘビ全8種【世界自然遺産】

奄美大島のヘビ全8種【世界自然遺産】

今回は夏の奄美大島に行ってたくさんのヘビを観察してきたので、奄美大島に生息する全8種のヘビを全てご紹介します。

なお、奄美大島ではヘビ以外にも哺乳類、鳥類、両生類、爬虫類、魚類、昆虫などなどたくさんの生き物たちと出会うことができたので順次紹介していきます。

奄美大島に生息するヘビは基本的には沖縄本島にも生息し、ハイの亜種であるヒャンだけは沖縄本島では見られません。

今回は全8種のうち6種を観察することができました。

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ヒャン

ヒャン

まずは今回もっとも出会いたかったヘビ、ヒャンです。

大きくても60cmほどと小柄なヘビですが、珍しいコブラ科のヘビで、強い毒を持ちます。

とはいえ、口が小さく、噛んでくることもほとんどないため、これまで被害例はありません。

主にヘリグロヒメトカゲを捕食するため、ヘリグロヒメトカゲが好むような、落ち葉が堆積した場所などに生息するようですが、この個体は夜の路上で見つけました。

基本的には夜行性のため、夜の林道などで見つけることができるようですが、数は少ないと言われており、見つけるのは簡単ではないようです。

ヒャンの探索についてはこちらの記事でご紹介しています。 ⇒ 奄美大島で憧れのヒャンを探す【2021年夏】

アカマタ

アカマタ

奄美大島で最もよく見かけたのがこのアカマタです。

夜に車を走らせていると、ちょくちょく見かける機会があり、海沿いの大きめの通りなどいろいろなところで出会いました。

捕まえると臭いにおいの液体を出すため、触る際は覚悟が必要です。

2メートルになることもある大型のヘビで、攻撃性も強いですが、無毒です。

数十センチほどの赤ちゃんを見つけたときは試しに噛まれてみましたが、牙が刺さることもなく、全く痛みはありませんでした。

ガラスヒバァ

ガラスヒバァ

ガラスヒバァはヒバカリの仲間で、顔はヒバカリに似ますが、1メートルほどとヒバカリよりはるかに大きくなります。

毒を持つものの、人の肌を貫通させることができる牙がないようで、被害例はほとんどありません。

一度口の中をじっくり観察してみましたが、確かにそれらしい牙はみつかりませんでした。

ただし油断は禁物で、被害例が少ないとはいえ、ガラスヒバァの小さい牙にやられて血が止まらなくなったという報告もあるようです。

ガラスヒバァはカエルなどを食べるヘビで水辺を好みます。

奄美大島では渓流沿いの岩陰や田んぼでヌマガエルを捕食する個体に出会いました。

ブラ―ミニメクラヘビ

ブラ―ミニメクラヘビ

ブラ―ミニメクラヘビは外来の面白いヘビで、見た目はまるでミミズで、目や口も小さくてよく分かりません。

アリやシロアリを餌とし、落ち葉の下や土の中、花壇の下などにも生息します。

毒はありません。

この個体は朽ち木にあったアリの巣に頭を突っ込んでいるところを見つけました。

ブラ―ミニメクラヘビに関しては初めて沖縄で採集したときの記事があるので良かったらご覧ください。⇒ 沖縄でブラーミニメクラヘビを採集【2020年夏】

ハブ

ハブ

すぐに出会えると思って意外と出会えなかったのがハブです。

沖縄より数が多いと聞いていましたが、思ったよりてこずりました。

結局見つけたのは夜の山道を歩いていた時に見つけたこの子だけでした。

2メートルを超えることもある毒蛇で、攻撃性が強く、攻撃範囲が広いため、非常に危険です。

見つけたら近づかないのはもちろん、ハブの生息地では夜は足元や周囲を警戒するようにしましょう。

私も夜の散策の際にはハブ対策で常に長靴をはいて出かけるようにしていました。

リュウキュウアオヘビ

リュウキュウアオヘビ

リュウキュウアオヘビは奄美大島では数少ない昼行性のヘビで、日中に活動します。

路上に出てくる個体も多く、車にひかれているリュウキュウアオヘビを数多く目にしました。

この子はサトウキビ畑の脇で日光浴していた個体になります。

緑色が美しいヘビで、色や模様には個体差があります。

奄美大島ではアオダイショウと呼ばれるらしく、本州のアオダイショウとも似た顔つきをしていますが、ミミズを食べることもあり、体の大きさに対して、顔はかなり小さめです。

小型の個体だったというのもあるかもしれませんが、噛まれてみても痛みはなく、カナヘビに噛まれた感覚でした。

もちろん無毒です。

ヒメハブ

ヒメハブ(沖縄産)

ヒメハブは今回運悪く出くわさなかったため、写真は沖縄で出会った個体のものになります。

ヒメハブはカエルを好むため、水田や渓流などの水辺で出会うことができるヘビです。

見た目はハブというよりマムシっぽい印象です。

弱いですが毒があり、触るのはNGです。

アマミタカチホヘビ

アマミタカチホヘビも今回出会うことができなかったヘビです。

アマミタカチホについてはむしろ出会えたらラッキーという感覚だったのでしょうがないでしょう。

本州に生息するタカチホヘビの仲間で、黒っぽいヘビですが、光の反射で虹色に輝く美しいヘビです。

ミミズを餌とするため、落ち葉の堆積した側溝などで見られることがあるようです。

まとめ

今回は奄美大島で出会ったヘビ6種をはじめとして、奄美大島に生息する全8種をご紹介しました。

たくさんのヘビと出会えて楽しかったです。

やっぱり圧倒的に多かったのはアカマタでした。

奄美大島での夜の生き物探しの方法はこちらにまとめたので良かったら参考にしてください。⇒ 奄美の夜の生き物を観察する方法

また、奄美大島とは別になりますが、沖縄本島でのヘビ探しについてはこちらの記事にまとめているので良かったらご覧ください。 ⇒ 沖縄探索で出会った生き物①~ヘビ編~【2020年夏】

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2021年8月18日生物情報,陸探索ヘビ,九州,奄美大島,爬虫類,鹿児島

Posted by lunalion