ハツカネズミを飼育しよう!

ハツカネズミを飼育しよう!

「ハツカネズミ」というとあまりペットとしてのイメージを持たれている方は少ないかもしれません。

「ネズミなんてかわいくない!」と思われるかもしれません。

私もそう思っていました。

実際、ハツカネズミについて良く知らなかったときは、ごみ箱の近くをチョロチョロしている汚い動物で、長いしっぽもなんとなく気持ち悪いというイメージがありました。

しかし、実際に飼育してみるとその認識は覆ることになりました。

今回は、私も飼育している、ハツカネズミのペットとしての魅力をまとめつつ、逆に、その欠点にも触れていきます。

そして、最終的には飼育に必要な道具、餌、繁殖方法など、ハツカネズミの飼育方法をまとめてみます。

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ハツカネズミの魅力

ハツカネズミの魅力

まずはハツカネズミの魅力を語っていきます。

ちなみにハツカネズミの生態は以下のページにまとめているので、良かったら参考にしてください。

丈夫で飼いやすく多頭飼育も可能

ハツカネズミの魅力としてまず初めにあげられるのが、飼育の容易さです。

世界各地で増殖しているように、環境適応力が高く、丈夫なため、簡単に飼育ができます。

何でもよく食べ、すぐに大きくなり、どんどん繁殖します。

ハムスターに比べれば温度変化にも強いです。

ハツカネズミは群れで暮らす生き物ですので、多頭飼育が可能で、相互の毛づくろいや、じゃれあう姿、交尾など、多頭飼育ならではの社会性を観察できます。

それほど広いケージでなくても多頭飼育が可能で、例えば大きめの衣装ケースであれば20匹以上を同時に飼育することができます。

なお、オス同士は喧嘩することがあるので、オス1匹とメス多頭が好ましいです。

鳴き声もあまりなく、飼いやすいペットと言えるでしょう。

大人しく、良く懐く

ハツカネズミは頭が良く、迷路を覚える生き物であると良く言われますが、非常に賢い動物です。

そのため、慣れるまでは臆病で人を避けますが、「人はエサをくれる生き物である」と認識させられれば、あとは勝手にすり寄ってくるようになるほど人馴れしやすい動物です。

また、性格も穏やかで大人しく、攻撃してくることは滅多にありません。

とはいえ、個体差も激しく、エサだと思って指を噛んできたり、触る時に防衛本能から噛みついてくる個体もいます。

噛まれると結構痛いので、その点は気を付けましょう。

高い繁殖力

ハツカネズミ飼育の最大の魅力が高い繁殖力だと思っています。

他の哺乳類の飼育においては、繁殖させることは容易ではありません。

色々と苦労がいることでしょう。

その点、ハツカネズミは世話をしていると勝手に増えていきます。

母親による赤ちゃんのお世話や、子供の成長など、観察していると勉強になりますし、見ていて飽きません。

しかも成長が速く、生後1.5~2か月もすると性成熟し、次の子供を作れるようになります。

ハツカネズミの子供の成長過程は、以下のページにて写真付きで解説しているので良かったら参考にしてください。

美しくてかわいい

ハツカネズミ

ハツカネズミの実際の体色はこげ茶色ですが、ペットとして出回っている個体は美しい真っ白の個体が多いです。

その多くは、メラニン色素が欠失した、アルビノという品種です。

アルビノの個体は目が赤く、まるでルビーのように輝いています。

繁華街などでたまに見るクマネズミやドブネズミみたいな大型のネズミとは違い、小型のハムスターと同程度のサイズで、手乗りサイズなので、とってもかわいらしいです。

なんなら私の中では、「ハムスターよりかわいい」という説もあります。

特に、ハツカネズミ飼育の醍醐味は繁殖ですが、生まれて数週間の子供のかわいらしさは抜群です。

品種も多彩で、現在では、ゴールドやシルバーに輝く美しいハツカネズミも出回っています。

ヘビの餌にもなる

残酷な話ではありますが、ペットとして他にヘビなどを飼育している方にとっては、ハツカネズミはペットとしても楽しめ、増やして別のペットのエサにもできる、利用用途が広いペットに変貌します。

ハツカネズミをヘビのエサ用に繁殖させている飼育者さんは多く、ヘビを複数匹飼育している場合は、かなりの節約につながります。

とはいえ、可愛がっているペットを殺して餌にするというのは気軽にできることではありません。

覚悟を決めて挑戦するようにしましょう。

ハツカネズミの欠点

臭い

当然、哺乳類ですので、糞もすればおしっこもします。

犬や猫、その他ペットと同じです。

ハツカネズミの場合、私は最大の魅力の一つが繁殖・社会性の観察だと思っているので、多頭飼育をおすすめしていますが、その場合、数が増えれば増えるほど、臭いがきつくなってきます。

床材を工夫することで少しましにはなりますが、完全には抑えられません。

多頭飼育していて、どうしても臭いが嫌ならば、1日~2日ごとに床材を取り換える必要が出てきます。

高い繁殖力

繁殖力が高いことは、メリットであると同時にデメリットにもなります。

増えすぎて飼えなくなったからといって逃がすわけにもいきません。

でも、増えてほしくなくても勝手に増えていきます。

繁殖してほしくなければ、メスとオスを分けて飼育するなど工夫が必要です。

寿命が短い

ペットを飼育する上で寿命の短さは大きな欠点の一つです。

ハツカネズミの寿命は1~2年ほどと短く、ハムスターと同じようにすぐに死んでしまいます。

ペットの死には悲しみと喪失感がつきものなので、苦手な方にはおすすめできません。

飼育方法

飼育に必要な道具

回し車で遊ぶハツカネズミ

飼育に必要な道具はまた別途、詳しくまとめようと思いますが、ひとまず、簡単に以下にまとめています。

ケージ

最低限の通気性と広さが確保でき、逃げ出さないようにできれば、どんなケージでも飼育できます。

人気なのは衣装ケースや、ハムスターケージ、ガラス水槽などで、私はじっくり観察したいので、ガラス水槽に金網をつけて飼育しています。

以下におすすめのケージとケージの選択基準についてまとめているので良かったらご確認ください。

床材

ウッドチップやシュレッダー片、新聞紙など、床材も割と何でもありですが、匂いを抑えるためには、猫のトイレ用の脱臭力が高いウッドチップが便利ですし、他にも猫用シリカゲルなどを組み合わせても効果的です。

あとは巣作り用の巣材として、柔らかい新聞紙片などがあるといいです。

給水ボトル

水を飲めるように、給水ボトルは必須です。

ハムスター飼育用のもので十分でしょう。

多頭飼育しているとすぐに水がなくなってしまうので、切らさないように注意しましょう。

隠れ家

無くてもいいですが、ハツカネズミは狭い場所を好むので、隠れる場所があった方が落ち着きます。

市販の隠れ家もいいですが、排泄物ですぐに汚してしまうので、使い捨てのものを自作することをおすすめしています。

自作隠れ家の作り方や、自作隠れ家の例など、以下のページにまとめているので良かったらご覧ください。

エサ

ハツカネズミは雑食性で割と何でも食べます。

ハムスター用のエサでもいいですが、タンパク質豊富な、安いドッグフードでも十分です。

ハツカネズミのエサについては簡単にこちらに紹介しましたが、以下のページに詳しく記載しているので、良ければご覧ください。

世話

世話の方法はまた別途詳しくまとめようと思っていますが、簡単に書いておきます。

世話といっても床材の交換と水の交換、エサの補給くらいです。

飼育頭数や広さにもよりますが、床材の交換は毎日する必要はありません。

交換頻度の基準は特になく、毎日すべきという人もいれば、2週間に一度しかやらないという人もいます。

少し臭いくらいでハツカネズミが弱ることはありません。

そして、水やエサは切らさないようにしましょう。

場合によっては共食いが起こる危険性があります。

以下に少し詳しく、ハツカネズミの世話の仕方をまとめています。

繁殖させる方法

ハツカネズミの赤ちゃん

ハツカネズミの繁殖は簡単です。

オスとメスを同時に飼育していれば、いつの間にかメスのお腹が大きくなり、出産します。

そして、出産後も通常通り世話をしていれば母親が勝手に世話をしてくれ、大きくなります。

注意点として、出産からしばらくは、母親による子食いが発生することがあります。

これはストレスや栄養不足によるものとされており、万全を期すのであれば、出産前に母親を静かな暗室の別のケージに移し、餌を切らさないようにたくさん補給し、出産後2週間ほどは床材の交換も避けた方がいいでしょう。

そこまでしなくても、たいていの場合、子食いすることなく勝手に増えていきます。

ハツカネズミを繁殖させる方法・コツについては以下のページで詳しく説明しているので良かったらご確認ください。

まとめ

今回は、ハツカネズミをペットとして見た場合の魅力と欠点、そして飼育方法をまとめていきました。

私はハムスターもハツカネズミも飼育してきましたが、飼育のしやすさからも、人懐っこさという点でも、多頭飼育しやすいという点から見ても、ハツカネズミのほうがペットとして優秀だと感じています。

ハツカネズミをかわいいと感じられるのであれば、ぜひ飼育をおすすめします。

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2020年7月3日生物情報ハツカネズミ,哺乳類,飼育

Posted by lunalion