奈良県でシマヘビを採集【2020年初夏】
シマヘビを捕まえました!
最近、ヘビを見つけてもアオダイショウやヤマカガシばかりで、あまりシマヘビと出会うことがなかったのですが、久しぶりに出会えたのでその採集の経緯について書いていきます。
捕まえたと言っても、シマヘビは気性が荒い個体が多く、捕まえた個体も例にもれず、攻撃的だったので、ハンドリングには不向きかなと思い、その場でリリースしています。
シマヘビとの出会い
今回シマヘビと出会えたのは奈良県です。
そもそも奈良県に行った目的は、大台ケ原での登山だったんですけどね。
帰りに生き物探しも兼ねて、川上村でドライブをしていたら、思いがけず出会ってしまいました。
こちらの画像はドライブレコーダーにて捉えたもので、道を横断するシマヘビが写っています。
窓ガラスの反射などもあり、分かりづらいですが、道の真ん中に細い線みたいなものが見えると思います。
分かるでしょうか?
答え合わせです。
こちらの赤枠内の細長いものがシマヘビになります。
ヘビを踏まないように気を付けて、邪魔にならないスペースがあるところで車を駐車し、捕まえに行きます。
見つけてから車を停めて向かうまでは、「早くいかなきゃ!」といつも焦ってしまいますが、できるだけ冷静を保つようにしています。
他の車の通行を妨げたり、事故にあうことは、絶対に避けなければいけませんからね。
今回はラッキーなことに、10メートルほど離れたところに広いスペースがあったので、そこに車を駐車し、すぐに現場に向かうことができました。
現場に行くと、道路上にはもういませんでしたが、道路脇の側溝中を移動していました。
ここで、まずすべきことは種類を確かめることです。
万が一、このヘビが毒ヘビで、噛まれたら大変なことになりますからね。
今回は模様や体格、目などを見て、すぐにシマヘビであると判断できたので、捕まえることにしました。
ちなみにシマヘビは気性は荒いものの、毒はないので採集による危険度は低いです。
もし、ヘビの種類が判断つかなかった場合、絶対に触らないようにしましょう。
シマヘビの捕獲と観察
ヘビの捕獲方法はいろいろとあるものの、安全な方法はやはり捕獲用の棒などを使い、遠隔で捕まえることだと思います。
とはいえ、もちろんそんなものは常備していないので、素手で捕まえることにします。
必ずしも安全な方法ではありませんが、私はヘビを捕まえるときは、しっぽを掴んで捕まえています。
これはヘビの危険な部位(少なくとも私の捕獲対象であるアオダイショウやシマヘビ)は牙だけだと思っているので、牙が私の体に届かなければ問題ないと考えています。
もちろんヘビはしっぽを掴まれても、体全体をダイナミックに動かし、攻撃してきます。
ただし、確実に自由は奪えるため、慣れれば、重力と遠心力をうまく使って、ヘビの攻撃を完全にシャットアウトできます。
そして、頭部付近を掴んでしまいさえすれば、噛まれることはありません。
今回、ヘビを捕まえた場所が道路上だったので、しっぽを掴んで安全な場所まで移動しました
ちなみに、飼育用として家に持ち帰る場合は洗濯ネットに入れて持ち帰ることもできます。
さて、このシマヘビは持ち帰る気はないので、安全なところに連れて行って観察することにします。
今回捕まえた個体もそうですが、一般的なシマヘビは淡い褐色の地に、黒い縦線が4本入ります。
とはいえ、色彩変異個体(アルビノやメラニスティック)、個体差、地域差などもあり、バリエーションは割とあります。
目の虹彩が赤いのも特徴の一つで、この個体も虹彩の赤みがはっきり出ていて分かりやすかったです。
シマヘビについて
せっかくなので、シマヘビについて簡単にご紹介します。
シマヘビは日本固有種ですが、全国的に生息する上、田んぼ、畑、森、河川敷など、様々な環境に適応します。
どちらかというと、山よりは田んぼに多いイメージです。
飼育もそれほど難しくはないですが、気性が荒い個体が多いので、飼ってもで触れ合いづらいのが難点です。
野生ではカエルを好んで食べる種になりますが、飼育下ではマウスで飼育可能です。
無毒ではあるものの、口内にどんな菌がいるのか分からないので、噛まれないような配慮は必要で、万が一噛まれたらきちんと消毒するようにしましょう。
まとめ
奈良県でシマヘビを採集したので、その流れをまとめてみました。
今回は、道路上で出会ったシマヘビを採集しましたが、道路に出ているヘビを探して採集する方法は、ヘビの採集方法として割と合理的だと思っています。
というのも、森や田んぼなどでヘビが潜んでいる場所を探す方法では、マムシやハチなどの危険生物との遭遇する可能性もありますし、足場が悪ければ転倒などによる事故の元にもなります。
一方、道路上に出ている個体を探すだけなら、事故さえ気を付ければ安全・快適ですし、自然環境を荒らすこともありません。
ただし、道路にヘビがいても意外と気づきづらいので、見逃して轢いてしまわないように注意しましょう。
また、本州のヘビ全8種をこちらで紹介していますので、興味があればぜひ!⇒ 本州のヘビ全8種【見つけ方も】
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