キノボリトカゲ【採集方法】

オキナワキノボリトカゲ【採集方法】

日本原産のトカゲの仲間は大きく3つの仲間に分けられます。

一つ目がトカゲ科で良く本州で目にするニホントカゲやヒガシニホントカゲが代表種です。

二つ目がカナヘビ科で、ニホンカナヘビは皆さんにとっても最も身近なトカゲなのではないでしょうか。

そして三つ目としてアガマ科というトカゲの仲間がいます。

あまり聞きなれないトカゲの仲間だと思いますが、アガマ科のトカゲはまるでドラゴンのようにかっこいいトカゲたちになります。

そして、日本にもキノボリトカゲ(リュウキュウキノボリトカゲ)というアガマ科のトカゲが南西諸島に生息しているのです。

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キノボリトカゲとは

オキナワキノボリトカゲ
オキナワキノボリトカゲ

キノボリトカゲはアガマ科のトカゲで、日本ではオキナワキノボリトカゲ、サキシマキノボリトカゲ、ヨナグニキノボリトカゲの3亜種が生息しており、また、外来種としてスウィンホーキノボリトカゲが宮崎や静岡の一部に外来種として移入しています。

沖縄本島で見られるキノボリトカゲはオキナワキノボリトカゲで、沖縄諸島、奄美諸島に分布し、九州の一部にも移入してしまっているようです。

主に森に住み、4~9月の暖かい時期に卵を産みます。

エサは主に昆虫で、木の幹で待ち伏せ、近づいてきたアリやクモなどを捕食します。

体色を変化させることができ、鮮やかな緑色から、周囲の環境に合わせて茶色になったりもします。

サキシマキノボリトカゲとヨナグニキノボリトカゲはそれぞれ八重山諸島の一部に生息するキノボリトカゲで、オキナワキノボリトカゲとは色や模様が少し異なります。

オキナワキノボリトカゲの採集

木の幹につくオキナワキノボリトカゲ
木の幹につくオキナワキノボリトカゲ

キノボリトカゲの採集方法は亜種ごとに大きく変わるわけではありませんが、少なくともオキナワキノボリトカゲは誰にでも捕まえるチャンスがあると思っているので、オキナワキノボリトカゲに関してご説明させていただきます。

オキナワキノボリトカゲの見つけ方

オキナワキノボリトカゲを見つけるためには、まずは沖縄北部方面の山に行くといいでしょう。

やんばるまで行けば、あちこちの木でオキナワキノボリトカゲを見ることができます。

相当な密度で生息しているものと思われます。

どこに行っても見つけることはできますが、例えば恩納村にある「県民の森」だったり、沖縄本島北部の「大石林山」、国頭村の「やんばる学びの森」などに行けば整備された遊歩道を歩きながらキノボリトカゲを探すことができます。

キノボリトカゲは昼行性で、昼間に木の幹にくっついてエサを待ち伏せるスタイルで捕食を行います。

そのため、暖かい季節の昼間に木の幹を注視しながら歩いてみてください。

ちなみに冬になると木につかなくなります。

好む木の種類があるのかどうかは不明ですが、ゴツゴツしすぎていない広葉樹についていることが多かったです。

細い木についたオキナワキノボリトカゲ
細い木についたオキナワキノボリトカゲ

かなり細い木にもつくため、色々と見た方がいいでしょう。

目線くらいの高さについていることが多い気がするので、そのあたりを重点的に見ます。

オキナワキノボリトカゲは見慣れていないと見逃してしまうことも多々あるようなので、「いる」と信じてじっくり見てください。

緑色だと見つけやすいですが、茶色くなって木に同化していることも多いです。

あとは路上に出てきていることもあり、奄美大島では運転中に路上にいる個体に気づき、捕まえたこともあります。

オキナワキノボリトカゲの捕まえ方

捕まえたオキナワキノボリトカゲ
捕まえたオキナワキノボリトカゲ

見つけたら次に捕まえるステップです。

オキナワキノボリトカゲは見つかると木の幹の反対側に隠れます。

覗き込むとまた反対側に隠れます。

こうなるとちょっと厄介ですが、トカゲやカナヘビと違って薮に逃げ込まれないだけましです。

ターゲットに気づかれないように覗き込むか、裏をかくかして、手に届くところにきたら、素早く手を被せて捕まえます。

オキナワキノボリトカゲは自切はしませんが、しっぽを掴むとかわいそうなので、やめた方がいいと勝手に思っています。

捕まえると噛みついてきますが、噛まれるとちょっと痛いです。

毒などはありませんが、血が出ることもあるようです。

口を大きく開けて噛みついてくるオキナワキノボリトカゲ
口を大きく開けて噛みついてくるオキナワキノボリトカゲ

噛まれたくなかったら軍手なりをして捕まえましょう。

なお、見つけたあと、息を殺して近づけば、幹の裏に逃げられる前に捕まえることもできます。

意外と気づかれません。

こうなると楽勝です。

オキナワキノボリトカゲの観察

オキナワキノボリトカゲを捕まえたら、観察して触れ合ってリリースしましょう。

オキナワキノボリトカゲはたくさん見つけることができるものの、絶滅危惧Ⅱ類に指定されており、絶滅が危惧される生き物です。

ただ、せっかくなので観察はじっくりしましょうね。

オキナワキノボリトカゲの顔
オキナワキノボリトカゲの顔

うろこ一枚一枚が美しい緑色をしており美しいです。

口は大きく、セミの幼虫など、かなり大きな昆虫も捕食します。

体はゴツゴツしており、恐竜のようです。

オキナワキノボリトカゲの長いしっぽ
オキナワキノボリトカゲの長いしっぽ

しっぽは長く、体の二倍ほどにもなります。

縞模様もきれいです。

奄美大島のオキナワキノボリトカゲ

奄美大島のオキナワキノボリトカゲ
奄美大島のオキナワキノボリトカゲ

奄美大島に行った際にもオキナワキノボリトカゲを探しましたが、ヤンバルに比べるとなかなか出会えない印象を受けました。

悪天候の日が多かったため、たまたま目に付くところにいなかっただけかもしれませんが、、

とはいえ、狙って探せば何匹かは目につき、じっくり観察することもできました。

まとめ

今回はオキナワキノボリトカゲの見つけ方、捕まえ方をご紹介しました。

やんばるの方まで行けばあらゆるところで見ることができます。

クリックしていただけるととっても嬉しいです!

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2020年9月4日生物情報九州,沖縄

Posted by lunalion