【ヘビだらけ】大阪の能勢町で生き物探し【2020年初夏】
6月ということで、大阪の最北端に位置する、能勢町で生き物を探して来ました。
とにかく暑かったですし、生き物も多かったです。
これくらいの時期に雑木林の中を歩くと、蚊やハエみたいな虫たちが体の周りをブンブン飛び回って、不快なことこの上ないですね。
やはりそろそろ海に行きたい気分です。
ひとまず、今回は能勢町の素晴らしい初夏の自然を満喫してきたので、出会った生き物たちをご紹介します。
ヘビ
ヘビは今回5匹と出会いました。
内訳はシマヘビ2匹、ヤマカガシ2匹、そしてすぐに逃げてしまったせいで種類不明の1匹です。
今回はヘビ探しに注力していたという面もありますが、やっぱり昔に比べてヘビと出会う回数が減ってきたとは言え、探せばあちこちにいるもんですね。
天気が良く、日光浴日和でヘビが発見しやすい場所に出てきていた、というのもあると思います。
ヘビ探し中に出会った農家のおじさんも、「ヘビはそこらじゅうにいる」と言っていました。
ヘビ一匹目「シマヘビ」
一匹目のヘビは、現地に到着して、田園地帯の道を歩き始めてすぐに見つかりました。
田んぼ脇の草むらにいたシマヘビです。
私の視線を感じたのか、すぐに逃げて行きます。
当然、田んぼは私有地ですので、畔に入っていき捕まえる気はさらさらありません。
どちらにしても能勢町の田んぼは鹿よけの柵があるので入れないんですけどね。
ヘビ二匹目「ヤマカガシ」
田んぼ脇の道をさらに散策していると、田んぼと隣り合っている山側の茂みにヤマカガシを発見しました。
すぐに茂みに入って行きました。
毒蛇ですので、ヤマカガシには手は出さないことにしています。
性格が大人しく、毒牙が口の奥にあるため、ヤマカガシに噛まれて大事に至るという報告はめったにありませんが、毒はマムシ以上に強力とも言われます。
ヘビ三匹目「ヤマカガシ」
三匹目もヤマカガシです。
林道をドライブ中に、道沿いの畑の脇の、開けたところにポツンといました。
何も遮るものがないところだったので、めちゃくちゃ観察しやすかったです。
しかも、クーラーが効いている車内からの観察。
快適です。
ヘビ四匹目「シマヘビ」
どう考えても誰も通らなそうな林道をドライブしていると道の真ん中に四匹目を見つけました。
頭隠して尻隠さずで、顔は見えませんでしたが、綺麗なしっぽが見えていました。
シマヘビです。
引っ張り出して観察していたら、しっぽを震わせて攻撃的な視線を向けてきました。
これは地面をたたくことによる威嚇行動です。
やはり攻撃的なヘビです。
ヘビ五匹目「未同定のヘビ」
最後は雑木林を歩いていた時に出てきたヘビになります。
すぐに茂みに入っていってしまったので種類は分かりませんでしたが、シマヘビやヤマカガシではありませんでした。
雑木林の昆虫たち
6月にもなると、クワガタのシーズン真っ盛りです。
もちろん能勢もオオクワガタの産地としても有名ですし、甲虫は非常に多いです。
夜に来たらすごいのでしょうが、昼間でも行動しているクワガタはいました。
ヒラタクワガタ
40mmほどと小ぶりですが、ヒラタクワガタがいました。
コクワガタと違ってがっしりしている姿がかっこいいです。
主に低地で見られるクワガタで、最大で100mm近い大きさになることもある、ロマンのあるクワガタです。
スジクワガタ
スジクワガタもクヌギの木にいました。
コクワガタと体型が似ていますが、大アゴの形が異なるのと、特徴的な線が入っていることから見分けられます。
この線(スジ)が入っていることから、スジクワガタと呼ばれるんですね。
コクワガタ並みに遭遇率が多いクワガタです。
ヨツボシケシキスイとムネアカオオアリ
林道に車を停めて、道なき獣道を進んだ先に、樹液がだらだら出る木を見つけました。
いろいろな昆虫たちが集まっています。
特にヨツボシケシキスイが目立ちました。
赤色の四つの斑紋が美しい甲虫で、樹液を主食とするため、この虫がいるとクワガタがいそうな雰囲気を感じます。
ムネアカオオアリは、都市部ではほとんど見ることのない大型のアリで、雑木林で良く会います。
クロオオアリと並んで、日本最大級です。
アブラムシと共生するアリで、アブラムシが排泄する甘露と呼ばれる糖分液をもらう代わりに、アブラムシの天敵であるテントウムシから守ります。
ヒカゲチョウ
ヒカゲチョウは雑木林に多いチョウで、羽の紋様から分かるように、ジャノメチョウの仲間になります。
花よりも樹液を好むチョウで、このチョウがいると、「クワガタがいる木が近くにあるかも?」と思わせてくれます。
能勢の雑木林ではすごい数が見られることがあります。
ハチの仲間
雑木林にはスズメバチをはじめとして、ハチの仲間が多く見られました。
そこらじゅう飛んでいるので結構怖いです。
雑木林でのクワガタ採集は、常にハチの危険が隣り合わせになるので、気を付けましょう。
ピンク色のバッタ
田園脇を散策していると、色鮮やかなピンク色のバッタと出くわしました。
緑の葉っぱの上に乗っているのでめちゃくちゃ目立ちます。
ピンク色の種類のバッタは聞いたことが無いので、おそらく突然変異による色彩変化個体だと思われます。
ピンク色のバッタの変異個体はたびたび報告があり、バッタの種類によらず起こるみたいです。
なんでも1000分の1ほどの確立だとか。
バッタはピンク色を示す色素細胞を持っており、そのピンクの色素細胞以外が欠損する突然変異が起こると、このような美しいピンク一色のバッタが誕生するとのこと。
おそらく、天敵に狙われやすくなるため、自然界で生き抜くのは難しいのではないでしょうか。
サラサヤンマの産卵
田園地帯と森の間くらいの開けたところで、サラサヤンマと遭遇しました。
初夏に多く見られるトンボの仲間で、湿地帯に生息します。
ホバリングして中空で停止している姿を見ると、写真に収められそうな気がしてきます。
このトンボの何が面白いって、その産卵です。
しばらく観察していると産卵を始めましたが、なんとその場所は水辺ではなく、なんと、朽木。
サラサヤンマは少し変わったトンボで、ヤゴの期間、水辺を必要としません。
どちらかというと水辺より土壌で育つと言った方が正しく、湿気のある土壌や朽木などで生活します。
そのため、サラサヤンマ生息地の近くにある池なんかで網をふるっても、サラサヤンマのヤゴを捕まえることはできません。
いいシーンが見られました。
その他
ニホンカナヘビ
今回一番数多く出会った生き物は、ニホンカナヘビかもしれません。
いたるところで日光浴をしており、それこそ田んぼの周りでは、どこにでもカナヘビがいて、私の移動に合わせてガサガサ逃げる音が常に響いていました。
ニホントカゲに比べるとしっぽが長く、体の光沢もありません。
トノサマガエル
田んぼの周りでは、カエルも良く見られました。
特にトノサマガエルは大きいこともあり、存在感抜群でした。
ニホンカナヘビと競うようにガサガサ動き、巨大な個体が飛び出すとなかなかの迫力です。
カエルの仲間では、他にアマガエルも見られました。
ニホンジカ
能勢は奈良に負けず劣らずの鹿王国ですので、昼間でも林に入るとニホンジカと出会いました。
また、ニホンジカの糞もところどころで見られますし、乾いた田んぼや、ぬかるんだ場所ではニホンジカの足跡が見られました。
田んぼの持ち主の方によると、柵を設けてもどういうわけか入ってくるそうです。
能勢の農家の方にとっては、どうしてもニホンジカは害獣の側面が強いようです。
カワムツ
15cmくらいの巨大カワムツがいました。
小川は多いですが、最近晴天が続いているせいで、かなり水量が少ないところもありました。
ジョウカイボン
ジョウカイボンは最近毎回出会います。
ダイミョウセセリ
ダイミョウセセリは黒地に白模様のあるセセリチョウで、翅を開いて止まるので、一瞬蛾かと思うことがあります。
ダイミョウセセリは地域差が大きく、関西型と呼ばれる個体では、後翅にがっつり白い模様が浮かびます。
キアゲハ
キアゲハはアゲハチョウ(ナミアゲハ)との誤認が多いチョウです。
キアゲハの方が黄色が強いですが、ナミアゲハも黄色くなるので、そこでの判別は少し難しいです。
食性が違うので、そこで判別することもできます。
また、翅の模様も若干異なります。
ヒョウモンエダシャク
シャクガの一種、ヒョウモンエダシャクがいました。
裏から撮影したので、かなり黒っぽい画像になってしまいましたが、本来白とオレンジが美しい蛾です。
キアシドクガ
真っ白で息を飲むほど美しい蛾、キアシドクガがいました。
翅は白一色で、模様もなく、うっすら透けています。
足が黄色いのでキアシドクガと呼ぶのでしょう。
ドクガと名前に付きますが、毒はありません。
ドクガ科に属するだけです。
カワウとアオサギ
カワウとアオサギは池など、割とどこでも姿が見られます。
画像中のアオサギはちょうど飛び立つ瞬間です。
ダイサギ
能勢の田んぼにはダイサギがホントに多いです。
ダイサギは夏になるとくちばしが黒くなります。
なんででしょうね。
まとめ
今回は大自然が残る能勢の自然を堪能しつつ、生き物を探して来ました。
ヘビ、クワガタをはじめとして、たくさんの生き物と出会えました。
また、サラサヤンマの産卵や、ピンクのバッタなど、印象的な出会いもありました。
6月はさすがに生き物が多すぎて、一部の紹介になります。
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